Instagram動画の再生比率を伸ばすテクニック
梅雨に加え、炎天下が続く今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
晴れやかな天気が続き、BBQなどのアクティブなアウトドアができる季節となってきましたね。
一方の私はというと、休日は家に閉じこもっているタイプで、YouTube垂れ流し状態で過ごしております。
家でダラっとYouTubeを見ていると、動画が始まる前の動画広告(TrueView)が以前と比較すると増えてきたなと感じます。
また、FacebookやInstagramなどのSNSを閲覧していても、企業や個人の「動画投稿」の割合が増えてきているなと感じることがあります。
そして、私が担当としてマーケティング調査を行っているInstagramにおいても、動画に関する新たな機能が拡充されてきました。
1つ目は、投稿できる動画の尺が最大60秒まで伸びたことです。
今まで15秒だった尺制限が、4倍の尺まで伸びることにより、TrueViewなどで配信していた30秒~1分の動画素材でもアプローチすることが可能となりました。※もちろん、Instagramの世界観に合った動画であることが前提ですが。
2つ目は、自動再生です。
FacebookやTwitterと同じく、フィードに流れてきた動画投稿が自動再生されることになり視認性が向上しました。
また、動画がループ再生する機能もついており、繰り返し視聴する動画の再生回数が伸びやすくなり、同一ユーザーの興味関心、理解度が増す結果になりえそうです。
これらの影響もあって、Instagramユーザーのさらなる動画投稿が増えることに加え、
広告主によるInstagram動画広告配信、またはInstagramerによる商品動画紹介市場も、
大きく成長していく予測できます。
さて、Instagramでの動画広告施策を検討する上で、動画プロモーションにおいては2つのアプローチの違いを理解しておかなければなりません。1つは「企業アカウントによる公式動画広告」、1つは「Instagramerによる動画配信」です。
公式広告による動画配信の場合、
動画作成費や、配信費、場合によってキャスティング費など、従来の広告手法よりも大きな予算と時間がかかってしまいますが、複数クリエイティブによるPDCAサイクルが可能るため効率的な効果検証ができます。パッケージに特徴のあるダイレクトレスポンス型の企業様に最適な広告手法かと思います。
それと比較して、Instagramerによる動画配信の場合、
詳細なコントロールと動画クリエイティブの変更が不可能なものの、個々のInstagramerの世界観に合わせ、一番反応率が良いであろう投稿をしてくれるので、視聴者に対する反応率に大きく差がでます。
また、ハッシュタグ検索から流入する顕在層にも動画によるリーチが可能であり、より購入につながる態度変容も見込めるかと思います。
そこで弊社では、あらゆるSNSのインフルエンサーをネットワーク化している自社メディア「Ripre」にて、クライアント様とInstagram会員によるご協力のもと、動画投稿の際の実績数値調査を行いました。
【案件詳細】
協力クライアント:株式会社伊勢半
商材:ヒロインメイク スムースリキッドアイライナー
撮影方法:「セルフィーでの撮影」のみ指定
【結果】
投稿者:5名
総再生数:18,173回
平均再生比率(総再生数/総フォロワー数):52%
平均#投稿数:17.8件
【投稿例】
asami_kizukuri さん
再生比率:120%
投稿#数:12件
投稿内容はコチラ
結果として、動画再生数は「フォロワー数」、「ハッシュタグ」、そして「キャプチャのファーストインプレッション」による影響が大きいことがわかりました。
「フォロワー数」に関して、平均再生率はフォロワー数の70%であり、
当然ながらフォロワー数の多い方の投稿ほど多くの動画再生がされていました。
ただし、フォロワー数と再生率が比例する相関性はなく、「ハッシュタグ」、「キャプチャのファーストインプレッション」の影響が大きく再生率に関わってくることがわかりました。
「ハッシュタグ」に関して、投稿された動画のうち120%、285%の再生率を実現した2人のユーザー会員には、PRしたい商品名をハッシュタグに設定するだけでなく、検索されやすいビッグワードをハッシュタグとして上手く設定しているという共通点があることがわかりました。
例えば、
#イガリメイク
#クボメイク
#おフェロ
#メイク動画
#ootd
#mery_cosme
#eyeliner
#makeup
など・・・。
トレンドハッシュタグを上手く利用することにより、顕在層からの流入、そしてループ再生にて、自身のフォロワー以上の再生回数へと繋げていくことができます。
さらにPR目線での利点としては、ハッシュタグによる指名検索が用いられるため、そのワードに興味関心の度合いが大きいユーザーに、使用シーンが分かる動画で深い訴求ができていることを表しています。
「キャプチャのファーストインプレッション」に関して、キャプチャのファーストインプレッション時に、「この商材を使ってどうなるか?」というイメージが湧くような投稿ほど再生率が高いという結果がわかりました。
例えば、今回のようなメイクアップ商材の場合、フォロワー、ハッシュタグ検索者ともにコスメに興味のあるユーザーであり、「このコスメを使ってどう変化があるのか」を知りたいというモチベーションが根底にあります。
そこで、キャプチャを商品の画像ではなく、セルフィー画像に設定することで、ユーザーフィードまたは検索時の「引っかかり」に寄与していたと言えます。
例:「#おフェロメイク」で検索した時、どの画像キャプチャに注目されますか?
ユーザーインサイトとしては、ハッシュタグで検索している時点で「おフェロメイクのやり方が知りたい」と思っている方が大多数であると思います。
ハッシュタグ検索をした際に、上記TOP POST(人気投稿)が表示され、参考にしたいと思ったキャプチャをタップします。
そこで「おフェロメイクのやり方を知りたい!」と思っている方は、①、④、⑨の動画キャプチャに注目するのではないでしょうか。
その中でも①はヘアアレンジの動画っぽく、④は商品紹介のみの動画のように捉えられてしまいます。
恐らく一番タップされやすいのは、最も「#おフェロメイク」で検索された方の欲求を表現するであろう⑨の画像キャプチャであり、数値としても約300%の動画再生率となっております。※①の再生比率は27.2%、④の再生比率は69.4%でした。
結論として、商品の使い方や、使用した際のビフォーアフターなどをInstagram動画で訴求したい際には、写真投稿時と同じように、ハッシュタグ設計に注意する必要があり、さらに、引っかかりを誘発するファーストインプレッションの設計が必要となります。
ハッシュタグやキャプチャ画像を少し工夫することで、より多くのメッセージを届けたいユーザーにリーチが可能ですので、動画作成時には細かな設計までを検討するようにしてみてはいかがでしょうか。
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<ライター紹介>
サイバー・バズ 広告メディア事業部
インスタグラムマーケティング プランナー
塚本 星矢(Seiya Tsukamoto)
SNSに関わる広告代理事業を中心に、インフルエンサー施策やキュレーションメディア施策など、
今話題のネットマーケティング施策を数多く運用しております。
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